インハウスマーケティングのメリット・デメリット

メリット

💡 ノウハウが社内に残る

インハウス化すると、施策の成功や失敗の要因を社内のメンバーが直接把握することができ、自社にしかない強みが蓄積され、次に活かせるようになりやすくなります。

💰 コストの最適化

外注することで発生するコンサルフィーや手数料を抑えられるため、リソースを振り分けやすくなります。インハウス化し自社内で担当者を育成しながら施策を運用すれば、初期投資や教育コストこそ必要になるものの、長期的にはコストを抑えることができます。

⚡ スピーディーな施策の実行

特にデジタル施策は、ユーザーの行動が刻一刻と変化し、競合の動きやオークションの状況も常に更新されているため、施策の効果が日単位・時間単位で変わりやすいです。そのため、スピーディーにPDCAを回さないと機会損失になる可能性もあります。外注すると、コミュニケーションコストやタイムラグが発生しやすくなることもあるでしょう。

🔍 事業や商品の強みを活かしやすい

社内メンバーの方が事業や商品に詳しいので、インハウスで施策を実行した方が事業や商品の特徴や強みを施策に取り入れやすく、競合他社との差別化を図るうえでも大きな強みとなります。そういった長年蓄積されてきた・社内で共有されている情報は、外注先にすべて伝えるのは難しいため、外注すると効果を最大化できにくくなる可能性があります。

デメリット

🎓 育成コストが発生する

社内での人員を確保する必要があり、社員に求められるスキルが多岐にわたる場合やキャッチアップする情報が多い領域で施策を実行する場合は育成コストがかさみます。

🚪 離職リスク

特定のメンバーしか情報を持っていないという状況になると、その人が辞めたあと社内にノウハウが残りません。

インハウスマーケティングが有効的なケース

メリットが特に効果的に発揮されるケースをご紹介します。

スタートアップや新規事業でスピード感が必要な場合

サービスをリリースした直後は事業やサービス自体の改善も必要になるため、ユーザーを早く増やす必要性が高いです。そのため、素早くPDCAを回すことが必要不可欠になるでしょう。

中小企業で初めてマーケティング部署を立ち上げる場合

これまでは営業や紹介で案件を獲得できていた企業が、仕組み化するためにマーケティングに注力し始めるケースです。その場合、今まで顧客との接点を持っていたメンバーのナレッジを活用する必要性が高いため、社内連携が肝になります。外注すると、担当者以外との連携しにくいこともあるため、インハウスの方が向いているといえるでしょう。

マーケティング施策の全体像

企業のマーケティング活動は多岐に渡ります。具体的にどのような業務を行うのかを把握したうえでどこから実行するか、インハウス化するかを検討しましょう。代表的なマーケティング施策を紹介します。

広告運用

検索エンジンやSNSなどの媒体でターゲットに合った広告を配信する施策です。入札設定や予算管理、クリエイティブの最適化を通して、継続的な分析・改善を行い、クリックやコンバージョン率を最大化します。

下記記事では広告の中でもリスティング広告に特化して、具体的な施策の進め方を紹介しています。
・初めてのリスティング広告のインハウス化。コスト削減をしながら成果を最大化する方法 https://www.mysource.jp/knowledge/inhouse-listing-ads-guide

SNS運用

FacebookやInstagram、TwitterなどのSNS上で公式アカウントを立ち上げ、投稿やコメント対応、キャンペーンを実施します。ユーザーとの双方向コミュニケーションを通じて、認知度を上げ、ファンとの関係を深めます。

コンテンツマーケティング

Webサイトやブログの記事や動画といったコンテンツの制作をし、ユーザーに有益な情報を発信します。アクセス解析やSEO対策も含められます。興味を喚起して見込み客の育成やブランド認知向上を図ります。

下記記事ではコンテンツマーケティングの施策毎にインハウス化のメリットとデメリットを紹介しています。
・インハウス?外注?コンテンツマーケティングを安定的に運用する体制構築のコツ https://www.mysource.jp/knowledge/inhouse-contentmarketing

SEO(検索エンジン最適化)

自社サイトが検索結果で上位表示されるよう、検索エンジンのアルゴリズム変動を注視しながら、キーワード調査・ページ最適化・被リンク獲得などを行います。オーガニック流入を増やして、認知拡大や売上向上につなげます。

下記記事ではコンテンツSEO・テクニカルSEOの施策の進め方について詳細に紹介しています。
・コンテンツSEO・テクニカルSEOのインハウス化を最小限のコスト×最適な体制で実現するためのステップ
https://www.mysource.jp/knowledge/inhouse-seo

マーケティング戦略立案

目標達成に向け、ターゲットや競合、市場環境を総合的に分析し、各施策の役割や配分を決めます。

インハウスマーケティングで陥りやすい状況と成功させるためのポイント

インハウスマーケティングで陥りがちな状態・解決策・理想の内製化状態の対応表。役割やKPIの責任範囲が曖昧→KPIから逆算した体制図の構築、進捗を逐一聞かないとわからない→進捗確認フォーマットや会議体の構築、KPI数値の進捗がわからない→数値のダッシュボード化

1. 担当の業務分担やスケジュールが曖昧

誰がどの施策に責任を持つのか、スケジュール進捗が共有できていない状態です。この状態になると、作業が重複してしまったり施策全体の一貫性がなくなったりするリスクが高まります。例えば、広告担当がキャンペーンを始める一方で、LPの改善を知らずメッセージが整合しないといったことが起きてしまいます。

そのような状態にならないようにするためには、どの部署や担当者がどの施策を担うのか、業務をタスク単位に分解し、優先度やステータスを全員が見られるように可視化します。加えて、週次・月次の定例ミーティングを通じて、全員が目標や進捗を共有できる場を設定しましょう。

▼イメージ

タスク・カテゴリー・担当者・追っているKPI・ステータス・リリース日などを表形式で可視化

施策管理表のイメージ。広告クリエイティブ改善やLP改善などのタスクごとに、カテゴリ、起票者、KPI、ステータス、実行月、優先度、予想コスト、予想効果、今月の目標を表形式で管理している

こうすることで、誰が何を担当しているか、進行状況、目的としている指標が見えやすくなり、逐一確認するためのコミュニケーションコストが不要になり、連携しやすくなります。

2. 適切なKPIや目標設定がされていない

施策を進められているものの、何を基準に成功とみなすかが不明瞭な状態です。各担当者がそれぞれの判断で動くため、成功・失敗の要因を分析しづらくなってしまいます。そうならないためには、まず企業の成長目標や事業フェーズを踏まえ、主要なKPI(CPA、ROAS、CV数など)を選定し、数値目標を具体化します。社内メンバー全員が同じゴールイメージを共有できるため、KPIの変化をモニタリングしながら、施策の優先度や費用対効果の評価がしやすくなります。

3. 数値の進捗状況・施策の効果がわからない

どの施策によって数値が変化したのか、数値変動の要因を分析しづらくなっている状態です。何が良くて何が悪いのかが分からないために、施策を止めたり続けたりする判断ができず、例えば広告費を垂れ流すなどリソースを無駄遣いしてしまう可能性があります。

対策として、KPIや主要指標、施策による数値の変化をモニタリングするレポートフォーマットやダッシュボードを作成し、経営陣や実務担当が定期的に一緒にデータを見ながら議論する場も設定しましょう。加えて、施策ごとにKPIと目標達成期限を明示し、悪化の兆候を発見した場合、もしくは想定通りに成果が出なかった場合の施策を変更するプロセスを整えます。

▼ダッシュボードイメージ
セッション数・CV数の進捗、流入別の数値をグラフで可視化

ダッシュボードのイメージ。セッション数の推移、CV数の推移、流入元別セッション数の推移、流入元別CV数の推移を月別の棒グラフで表示している

施策ごとの効果が明確になり、成果が低いものを見直す、成果が高いものに追加投資するといった意思決定がスピーディーに行えるようになります。限られた予算やリソースを無駄遣いせず、PDCAを回すサイクルが確立されるでしょう。

インハウスマーケティングのメリットを最大化するには

ここまでインハウスマーケティングを実現するための方法をご紹介してきました。ですが、いきなりすべての施策をインハウス化すると、担当者の負荷が大きくなる・専門性が高い領域は育成コストがかかる、というデメリットが発生しやすくなります。そのため、インハウスと外注を組み合わせた “部分的インハウス”“段階的インハウス”を採用するケースもあります。これらの方法は、限られた人材や予算でも無理なくマーケティングを強化したいときに特に有効です。実際にマーケティング担当者506名にとったアンケート※からは、マーケティング業務「外注をメインに一部内製化」が約4割をしめ、中でも「施策シミュレーション」「コンテンツマーケティング」「コンテンツ制作」を外注している企業が多いことがわかっています。

段階的インハウスは、基本的に業務は社内メンバーが実行し、週一など定期的に専門家にアドバイスをもらいながら、最終的にはすべてインハウスを目指す方法です。外部の知見を有効活用しつつ、社内にもノウハウが溜まるというメリットがあります。ただ、全体設計や進行管理を計画的に行わないと依頼範囲の線引きが曖昧になり混乱しやすいため、その点は注意しましょう。

部分的インハウスは、「広告運用は社内で、クリエイティブ制作だけ外注」といったように、専門性の高い業務のみを外注、もしくは得意領域をインハウス化してその他を外部に任せる方法です。メリットはそれぞれの業務をプロが担当することで、クオリティを上げることができる点、一方デメリットは外注先との連携コストが残るうえ、切り離した業務の知見は社内に溜まりづらいことが挙げられます。

※引用元:マーケティング業務の内製(インハウス)化に関する調査|2023年11月実施https://www.seohacks.net/blog/21216/

マイソースはインハウスマーケティングに様々な形で伴走

外注先としてコンサルや代理店などが挙げられますが、上記で記載したような部分的インハウスや段階的インハウスに対応していない場合も多いです。一般的な代理店の場合、運用代行を行う代わりに社内にノウハウが溜まりにくいという課題があり、一般的なコンサルの場合、戦略面のレポートは充実するものの実際の施策実装を社内だけでやりきるのは大変です。

その中でもマイソースは、完全な外注でもなく単なるコンサルでもなく、部分的・段階的インハウスのように、マーケティング組織の立ち上げ期を支え、一緒にインハウス化を目指すというスタンスをとっています。具体的には、下記のように支援をしています。

  • 戦術策定から実行支援まで:KPI設定・施策立案から、広告運用やコンテンツ制作などの施策実行もサポート
  • 密に連携し迅速な実行:定例ミーティングやチャットコミュニケーションなどで密に連携し、スピーディーな意思決定や施策実行
  • インハウス化の推進:最初に「どこを社内で担い、どこを外部リソースに任せるのか」を明確にし、担当者が自走できる体制の構築
  • ダッシュボードの構築:数字を可視化し定常的にモニタリングしながら、PDCAを回す仕組みづくり

ご興味がある方・話を聞いてみたい方は下記からお問い合わせください。

https://www.mysource.jp/contact

まとめ

マーケティングをインハウス化することは、素早くPDCAを回せる点や自社にノウハウを蓄積できる点は大きな魅力です。しかし、初期段階で社内担当者の育成コストが発生したり、専門知識が不足して思うように成果を出せない可能性もあります。特に予算や人手が限られている中小企業やスタートアップが「とにかく費用を安く抑えたい」という理由だけで一気にインハウス化を進めると、かえって時間とコストのロスを招くケースも少なくありません。大切なのは、自社に合った規模や段階でインハウス化を行い、本当にインハウスが最適なのかを見極めることです。

私たちマイソースでは、「インハウス化すべきか」「部分的に外注すべきか」という視点も含め、企業ごとの状況や課題感に合わせたご提案を行っています。もしインハウス化に興味があるが不安も大きいという場合、ぜひ一度ご相談ください。メリットと負担を踏まえながら、貴社にとって最適なマーケティング組織・施策を一緒に考えます。